商品企画10のステップ 仮説
@マーケティング環境分析、A3C調査 セグメンテーション(市場の細分化)とターゲティング(市場の絞り込み)、Bアイデア発想・アイデア選択評価、Cポジショニング分析、D商品設計、E製品評価、FSWOT分析、Gマーケティング・ミックス(4P)による分析と戦略立案、H構造化ダイアグラム(アクションの優先順位付)、Iロードマップ作成(中長期計画)の10のステップを言う。
参考 日刊工業新聞2012.11/14(水)記事から引用
商品企画の「10のステップ」の手順の最初はまず「仮説を立てる」ことです。経営資源やミクロ・マクロの外部環境与件を有効に活用するために、経営者がたてた仮説は、経営者の頭の中にしまわず、チームに明示することが望まれます。組織の大きな課題である「共通目標・貢献意欲・コミュニケーション」の3点を醸成するのに効果的だからです。
また、自社のメリットより顧客のメリットを想定して顧客からヒアリングをしやすくすることも重要です。市場の声を社内フィードバックできるような体制も常に準備しておかねばなりません。『市場の視点』に立ってマーケティングを考えれば、不確定な要素や問題点を早く明示することで、つくってしまってから市場に受け入れられずに不良在庫になることもないでしょう。
次に、市場ニーズにマッチした商品開発かどうかの検証です。市場調査の実施を通じて、対象市場の市場環境や、市場ニーズを明確化する。これにより市場ニーズにマッチしない商品開発や、成長性が乏しい、あるいは予想していたより市場規模が小さいマーケットへの新製品の市場投入を防ぐことができます。次はアイデア発想ですが、当社が新商品を開発するとすれば、こんなものをやるべきというイメージを持っている人は多いものです。そこで、その商品を使う側からの検証が重要です。そのためのアイデア収集、分析を行います。ただし、アイデア発想法をいかに理解したとしても、そのメンバーに商品知識が欠けていたり、理想論ばかりではなかなか着地しません。いくら目新しくても、経験や歴史、商品知識、技術などを理解していない素人集団では、そのアイデアや発想は失敗します。
実際、商品知識がある人のアイデア発想が必要です。よく、「センミツ
(千回トライして、2つか3つしか成功しない)といわれますが、素人の発想では継続的なアイデアは得られません。次のポジショニングは見込み客に商品やブランドのイメージをどのように位置づけるかということです。ポジショニングの設定は、「ひとこと」で言い表せることも重要な要素です。「ひとこと」で言い表せることは、一つの効用(べネフィット)に絞り込んで訴えるということであり、ブランドの特性が明確になります。ポジショニングの例として、ボルボは「最も安全な車」、BMWは「究極のドライビング・マシン」、ポルシェは「世界最高の小型スポーツカー」という位置づけをしています。
詳細
http://www.jmcp.jp/course/planner/planner.html
小塩稲之
日刊工業新聞2012.11/14(水)記事
資料協力:日本観光文化検定協会